満月で迎える仲秋の名月
今宵は透き通った夜空に、牛車に乗った
かぐや姫が見えそうですね。
~凍りついた女の子~
剣山のキャタピラが、私を踏み潰していく
幼い頃、身を守るすべも知らず
繰り返し、ただ叩かれるままになっていた
小さな女の子は、叫ぶことも出来ず
ただ恐怖に凍りついたままにいた
その時代は、ごく当たり前の躾だった、と
大人になった私が頭で納得しても
小さな女の子には、届かない
今、大人になった私は
安全なところから、その世界を再体験し
自分の中の小さな女の子のところへ遡って
優しく、抱き取ってくることができる
恐怖に向き合うことは
思いがけず、ただ優しく
暖かく、自分を包むことだった